水資源機構

荒川ダム総合管理所(浦山ダム・滝沢ダム)

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滝沢ダム

ダム建設の特徴

立坑を利用した原石採取と低品質骨材の積極的利用

立坑を利用した原石採取と低品質骨材の積極的利用 立坑を利用した原石採取と低品質骨材の積極的利用
【立坑を利用した原石の搬出】
 従来のダンプトラックによる輸送に代え、約200mの投入立坑(φ4,750mm、鉛直)をレイズボーリングにより掘削し、この立坑を介して原石を搬出する方式を採用しました。本方式の採用により経済性、安全性に優れ、自然環境に与える影響を小さくすることが出来ました。

【低品質骨材の有効利用】
 従来のダムでは廃棄としてきた低品質な原石(CL 級原石)をダムコンクリート骨材として積極的に利用し、ダムコンクリート の打設を行いました。この積極的利用により、工事費全体で約7%のコスト縮減と掘削法面並びに表土・廃棄岩量の大幅減少による環境への負荷低減を図ることができました。

国内初のモノレール式循環バケットの採用と自動運転システムにより、効率化、能力を最大限発揮

国内初のモノレール式循環バケットの採用と自動運転システムにより、効率化、能力を最大限発揮 国内初のモノレール式循環バケットの採用と自動運転システムにより、効率化、能力を最大限発揮
【モノレール式循環バケットの採用】
 モノレール式循環バケットは、5台のバケット(4.5m3)を使い3基のサービスホッパに順次コンクリートを投入し、ケーブルクレーンバケットへ引き継ぐこととなりますが、このような複数台から複数台の設備へのコンクリート供給を効率よく可能にした設備であり、国内で初めて採用しました。

【自動運転システム】
 自動運転システムは、中央制御盤にて設備スケジュール管理、循環バケットの走行停止およびコンクリート放出ゲート開閉などの動作指令、バッチャープラントやサービスホッパとのコンクリート受取、受渡の際の整合性の確認などを行うことができるので、安全にコンクリートの運搬を行うことのできるシステムであり、これらにより設備能力を最大限発揮することが可能となりました。

新たなコンクリート等運搬設備SP-TOMを実施工で初めて採用

新たなコンクリート等運搬設備SP-TOMを実施工で初めて採用 新たなコンクリート等運搬設備SP-TOMを実施工で初めて採用
【新しいコンクリート等運搬工法SP-TOM】
 内側に羽根を取り付けた円管を斜面上に設置し、それを回転させることによりコンクリート等の材料を安定した状態で、大量に連続して運搬する工法であり、滝沢ダムで実証試験を経て実施工で初めて減勢工打設に採用しました。この実施工での成功により、その後嘉瀬川ダム(九州地整)の本体コンクリート打設設備として採用されることとなり、また湯西川ダム(関東地整)でも採用されています。

様々な工夫により、7ヶ月の工期短縮を実現

様々な工夫により、7ヶ月の工期短縮を実現 様々な工夫により、7ヶ月の工期短縮を実現
【プレキャスト部材の採用】
施工の安全性向上、施工時間の短縮及びコスト縮減を目的として、常用洪水吐きの呑口底部等において、プレキャスト工法を導入しました。これにより、施工が容易化され、打設工程が縮減できました。

【大型テントによる降雨対策、冬期施工】
夕立等による局所的な降雨時のコールドジョイント対策あるいは継続した小降雨対策として大型テントを製作しました。冬期には、前日に打設場所へ前述の大型テントを設置し,テント周りに設置したカーテンを下ろすとともに補助的に温風ダクトを使用することにより、打設場所を養生し凍結防止を図りました。

滝沢ダムループ橋(廿六木大橋・大滝大橋)の景観設計・意匠設計

滝沢ダムループ橋(廿六木大橋・大滝大橋)の景観設計・意匠設計 滝沢ダムループ橋(廿六木大橋・大滝大橋)の景観設計・意匠設計
 この橋梁は滝沢ダム付替道路で秩父甲州往還の国道140号線の一部として計画されたもので、滝沢ダム直下流部に位置するループ橋であり、通称:雷電廿六木(らいでんとどろき)橋という名称で地元の人に親しまれ、奥秩父の新しい景観形成として地域の財産として期待されている橋梁です。ダムに近い上流側に位置する廿六木大橋は橋長270mのPC5径間連続ラーメン箱桁橋、下流側に位置する大滝大橋は橋長345mの同じくPC5径間連続ラーメン箱桁橋となっています。