上総掘りって何?

 上総掘りとは、昔から水が少なかった千葉県上総地方で、明治20年から30年頃に確立された井戸の掘削方法です。道具として竹や木材を使うため道具の現地調達が比較的容易でした。また、少ない人力で深い井戸が掘削でき、費用が安くすみ、この地域に瞬く間に広がりました。

 現在、房総地域は水に困ることは少なくなりましたが、上総掘りの技術は海外で認められ、独立行政法人国際協力機構(JICA)の活動(青年海外協力隊など)を通して、水不足に悩むアジア・アフリカの地域に広く取り入れられています。



袖ケ浦郷土博物館
実物大の模型など、上総掘りに関する貴重な資料がたくさん展示されています。




上総掘りの模型
屋外に実物大の模型が展示されています。





屋内展示
上総掘りについてのビデオと、実際に使われる道具を、ここで見ることが出来ます。

上総掘りで掘られた井戸

 房総地方には、たくさんの上総掘井戸が残っており、今もこんこんと水が湧き出しています。



君津市 久留里の井戸 1
君津から久留里街道を来ると最初に迎えてくれる井戸です。




君津市 久留里の井戸 2
駅からは少し歩きますが、駐車場があるので、遠くからの方は便利かもしれません。





君津市 久留里の井戸 3
蔵元の前にある井戸。おいしい水が出る場所には、日本酒がつきものです。




君津市 久留里の井戸 4
有名な「高澤家の井戸」。家の門前に豊かに湧き出しています。






君津市の自噴井戸 貞元自噴井
田んぼの中にあり、水をくむ人がいなければ分からないほどです。



以上、ご紹介した井戸の他にも上総掘井戸は残されています。みなさんも探してみてはいかがですか?
 
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